私は、本は買うよりも図書館で借りることの方が多いので、文庫本の場合はブックカバーを使うのが習慣になっています。借りているものは大事に扱わなくてはいけませんからね。今まで私は、ブックカバーに関してこだわりを持っておらず、Amazon のロゴが入った合皮製のブックカバー使っていました。ただ、合皮というのは、経年劣化が激しく、使い込むほど、ボロボロになって裏地があらわになります。その度に、買い替えてきたのですが、数年前から使っている今のブックカバーも例にもれずボロボロになってきたので、買い替えを検討しました。
長く使うものであり、毎回ボロボロになる合皮製のブックカバーに嫌気がさしたので、今回は革製のものを買ってみようと検討しました。選んだのが、TOLVE本革ブックカバーです。今回の記事は、このブックカバーを少しばかり使ってみたレビューになります。ご購入を検討されている方はご参考ください。
購入したのは、6色あるうちのヴィンテージブラウンです。
使ってみて、特筆すべき点は、以下の三点です。
- 価格と本革の質のバランスが良い
- しおりは付いてない
- 対応する文庫本の厚さは21mm
お手頃価格なのに革の質感が良い
税込み2730円という、本革としては決して高価ではない価格帯でありながら、質感は思ったよりも良いです。私は、靴、鞄、財布、手帳に革製品を愛用していますが、それらと比較してみても、値段相応以上の質を感じました。革製品はある程度、長く使って分かることもあるので、その品質について一概に断定することはできませんが、第一印象は非常に良いです。
ただし、一点だけ付け加えるとすれば、革の質が良いだけに、しっとりと滑らかな肌触りなので、手の中で若干滑りやすい点が挙げられます。好みなどの個人差に左右されるところですが、合皮、ビニール、布製のほうがホールド力は良いかもしれません。私の場合は、滑りやすいと感じつつも、慣れの問題の範囲かとも思っています。
しおりが付いていない。
ブックカバーにはしおりとして使える紐が付属しているものがありますが、TOLVE のブックカバーにはしおりがありません。
非常に些細な違いなのですが、面白いことに人間の行動は道具の小さな違いによって大きく変わることがあります。紙のしおりだと、どのようなことが起きるかというと、落として無くす、とっさに電車から降りるときに挟み忘れる、挟んだまま本を図書館に返却する、そもそもしおりを持ち忘れる、ということがあります。ブックカバーにしおりが付いていると、上記の問題はほぼ解決します。お裁縫の心得がある人は、紐を自分で縫い付けるのもアリだと思います。ブックカバーとして致命的ではないのですが、ここが改良されると完璧だと思います。
折り返しがないので、分厚い文庫本は入らない。
ブックカバーには折り返しがあるものがあります。
これは、文庫本の厚さに幅広く対応するための機能なのですが、TOLVE のブックカバーには折り返しがありません。開いて裏を見てみると左右が同じ構造をしています。
販売サイトでは厚さ21mmまでと表記されており、これよりも厚い場合はブックカバーに収まりません。私が手元にある文庫本を探したところ、『ハイペリオンの没落・下巻』がもっとも分厚く、その厚さは25mm強でしたが、察しの通り入りませんでした。
市販されている文庫本のほとんどはカバーできるものと思いますが、中には分厚くて使えない場合もありそうです。厚さ21mmまでという仕様が現実的かどうかは、今後見極めていきたいと思います。
いずれにしても、愛用に足る良品です。使い込むことによって、味わいがどう出てくるかが楽しみです。