弥生研究所

人は誰しもが生きることの専門家である

パンク対策の持ち物(6年目サイクリストの場合)

こんにちは、弥生です。

私は、2014年にクロスバイクを購入して以来、スポーツバイクに親しんできました。ロードバイクを購入したのが2015年ですから今年で6年目になります。普段は、関東の平地ばかりを走っている日曜サイクリストです。ブルベも時折参加していますが、山岳を走り切る足を持っていないので、難易度の低いものしか完走していません。

ロードバイクに乗っているサイクリストは、必ず何かしらのパンク対策をしていると思います。しかしその対策は人によって千差万別です。それは、人によって得てきた経験とトラブルに対する想定が違うからです。

私自身もパンク対策でいくつかの持ち物を携行していますが、乗り始めの頃と比べると変遷がありました。この記事では、パンク対策を目的に、現在の私が何を想定して、何を持っているのかを紹介します。

携行しているもの

  • 予備のチューブ(2本)
  • タイヤブート
  • インフレーター(ブルベなどの時だけ持つ)
  • 輪行袋
  • タイヤレバー
  • 携帯ポンプ

今は携行していないもの

  • パンク修理キット(自宅の工具箱には入れてある)
  • 携帯工具

パンク修理キット

たぶん、何かしらのパンク修理キットを持っている人は多いのではないでしょうか。かく言う私も、常に持っている状態が長かったですが、実は最近はパンク修理キットを持っていません。

その最大の理由は使う機会がないということにつきます。

なぜ使う機会がないかというと、チューブの穴を特定してゴムのりを塗ってパッチを貼るという手順が、路上で行う作業にしては難しい、というか信頼性の低い作業だからです。自転車屋のおじさんならともかく、年に数回しかパンク修理をしない日曜サイクリストの私には、たとえ修理したとしても空気がダダ洩れするリスクをもった難しい作業です。私は、パンク修理キットを長らくサドルバッグに入れていましたが、パンク修理キットで修理したことは一度もありません。パンクしたときは、毎回予備のチューブと交換です。

パンク修理キットはむしろ自宅でゆっくり修理するときに向いています。チューブもそれなりに高いですからね。まだまだ使えるチューブはパンクくらいでは捨てられません。

また、パンク修理キットにはゴムのりなるものがありますが、このゴムのりにもちょっとした問題があります。ゴムのりは揮発性が高いので、しばらく使っていないと中身がからっぽになっていることがあるのです。いざ使おうと思ったらゴムのりがない、という状況があり得ます。この点でも、パンク修理キットは携行しづらいです。パンク修理キットは、必要になったときにその都度買うというのが良さそうです。

なので、私はパンク修理キットを持っていません。パンクしたら予備のチューブを使い、予備のチューブが切れたら、潔く諦めて輪行します。

予備のチューブ

上述の通り、パンクへの対応を予備のチューブに頼っている以上、予備のチューブは必須であり生命線です。問題は予備のチューブを何本持つかです。1本はまず確実に持つ必要があるとして、200kmのブルベで2回パンクした経験をもつ私は、ブルベなどの本番環境では2本くらいは持っておきたい。周りを見てみると、それ以上持っている人も少なからずいます。

チューブを1回交換するのに、例えば15分かかったとしたら、4回交換すると1時間になります。200kmのブルベだとしたら1時間のロスはかなり大きいです。制限時間がある環境だと、たくさん持っていても意味がありません。辛いのは、年に数回あるかないかの作業なので、いつまでたっても作業に慣れなず、時間が短縮されないということです。パンク対策として持つべきは、チューブ交換のスキルなのかもしれません。

タイヤブート

タイヤブートはあると非常に心強いです。ただ、心強いからと言って、出番があるかというと、正直なところ、ないです。そもそもパンク自体がほとんどしない中で、タイヤが切れるようなトラブルは滅多に起きません。私は、一度だけ路肩のねじ釘を踏みつけて、後輪のタイヤが破損したことがありますが、2015年からロードバイクに乗っていてタイヤが破損したのは、その一度だけです。

とはいえ、パンクするときはパンクしますし、タイヤが切れるときは切れます。予備を持っていなければ自力ではどうしようもなくなります。タイヤの予備を持つのはちょっと難しいですが、タイヤブートくらいなら全くかさばりませんからね。あまりにも存在感が無いので、いざタイヤブートが必要な時に、タイヤブートを持っていることすら忘れていそうですが。

滅多に発生しないけれども、発生したら致命的なトラブルに対して、どれだけ対応しておくかは難しいところです。

インフレーター

コスパは最高に悪いですし、かさばるのでなんだこれって感じですが、ブルベのような背に腹は代えられない状況では、悪魔のささやきのような魅力を持っているのが、このインフレーターです。

とにかく、携帯用のポンプの性能がイマイチすぎる。すべてはこの事実につきます。パンクして、疲れている体で携帯ポンプを使わざるを得ないときには、それこそフロアポンプを背負って走るほうがマシかもしれないと錯覚を起こすくらいには、辛い作業になります。

しかし、インフレーターがあれば、一瞬でチューブに空気が入りタイヤがパンパンになります。普段使うことはないと思いますが、ブルベなどの本番環境でここぞというときに頼りになります。ただし、ボンベの高圧ガスをチューブに入れるという特性上、使い捨てになるのが非常にもったいない。失敗したら無駄打ちになります。難しい手順ではないとはいえ、たまにしか使わないと使うたびにドキドキします。

できれば持ちたくないものの筆頭です。普段は携行せず、ブルベ本番などだけ携行します。

携帯ポンプ

携帯ポンプなど持たずに、できればフロアポンプを背負いたい。しかし、それはあまりにも現実的ではない。強いジレンマを持ちつつも、結局持たざるを得ないのが、この携帯ポンプです。なにせ、これがなければチューブに空気が入りませんから。時々しか使わないから、使い方すら怪しい。携帯ポンプと言いつつもそこそこかさばりますし、携帯用に小さくするほど使い勝手は反比例するので、携帯ポンプはパンク対策における最大のボトルネックだと私は考えています。技術的なブレイクスルーが期待されます。

輪行袋

これは果たしてパンク対策なのか? という印象ですが、輪行袋は必須です。私の場合は、それこそ数十キロ走るような軽いサイクリングでも常に携行しています。私はブルベでは悪天候で DNF したこともありますし、長距離になればなるほど、どんなトラブルが起きるか分かりません。輪行袋がないと、自走でしか帰る手段がないので、場合によっては途方に暮れることになります。輪行袋さえあれば、公共の交通機関などを使って帰ることができます。

パンクだけでなく、あらゆるトラブルに対する最後の砦、それが輪行袋です。

携帯工具

携帯工具と言いつつ携帯しないとはこれいかに。

結局、なんだかんだで使わないのは、パンクなどのトラブルでは出番になることがほぼないからです。機材を交換したときに、調整しながら走るという時くらいしか使ったことがないです。サドルの高さとか、ディレイラーの調整は、一度やってしまえばあとは必要ないですからね。自転車の構成がある程度固まってしまえば、使うシチュエーションがないのです。

ましてや、サドルの調整やディレイラーの調整くらいなら、ドライバーと六角レンチを一本ずつ持てばいいので、そもそも携帯工具なんていらないのです。携帯工具は意外と地雷アイテムなのではないかと思うほどです。

タイヤレバー

これは必須です。これがないとチューブ交換するときにタイヤが外せないです。素手でも外せないことはないとは思いますが、私の場合は素手でタイヤ外しに四苦八苦してから、そういえばタイヤレバーがあったなと思い出します。かさばるものではないですし、持っておいたほうが良いです。

まとめ

まとめてみると、私の機材トラブルに対する対応能力は、総じて低いです。これはトラブルに対して最終的に頼っているのが輪行袋だからです。そして、輪行袋に頼れるのは、普段、公共交通機関の厚い関東周辺を走っているからです。東京の都心を走るのと、アメリカの原野を走るのでは、当然装備は変わってきます。みなさんも、自分の装備が、自分のサイクリング環境に最適かどうか見直してみてはいかがでしょうか。