弥生研究所

人は誰しもが生きることの専門家である

梅酒好きは自分で梅酒をつくるべき

なぜなら、自分で作った梅酒のほうがおいしいからです。私はもともと梅酒が好きでしたが、自分で漬け込むようになってからは市販の梅酒はほとんど買わなくなりました。居酒屋でも注文しなくなりました。何が違うのか。一言でいえば梅感が違います。市販の梅酒は梅感が足りなさすぎるのです。初めて自分で梅酒を作り、一年後にひとくち飲んだ時は感動しました。本物の梅酒はこんなに梅感があるんだと。

そこで、私が梅酒で初めて感動した梅酒のレシピを紹介します。

f:id:yayoi-tech:20190423180310j:plain
Photo by PTMP on Unsplash

必要な材料と道具

必要な材料

いずれもスーパーマーケットで入手可能です。

必要な道具

  • 保存容器(梅1kg に対して 4l の容器が必要です)
  • ざる(梅を洗ったり乾かしたりするのに使います)
  • 串、爪楊枝(ヘタを取るのに使います)

青梅は地方にもよると思いますが、おおむね5月下旬からスーパーに出回ります。買うときの判断基準は身が大きいかどうかです。kg 単位で売っているので、身が小さければ数がおおくなるだけで大した違いはないのですが、身が大きいほうが食べたときによりおいしいです。身が小さいと数が多くなるので種の割合が大きくなります。南高梅は身も大きめですし、スーパーでも入手できるのでお勧めです。

ホワイトリカーは、梅 1kg に対して 1.8l用意します。一升瓶やよく見る紙パックのサイズです。慣れてきたらブランデーや各種焼酎に手を広げると良いですが、初めて作るなら断然ホワイトリカーがお勧めです。スタンダードな梅酒のおいしさを知ることができますし、ホワイトリカーでも十分おいしくなります。

氷砂糖は量の調整が可能です。氷砂糖が少なければ甘さ控えめとなり、氷砂糖が多ければ甘くなるのですが、じつはそう単純な話でもありません。氷砂糖の量は梅のエキスの抽出に関わります。氷砂糖を多くするほど糖分自体は多くなりますが、梅のエキスも比例して出やすくなります。氷砂糖の量が多いからと言って甘ったるくなるかというと、そうでもないのが人間の味覚の不思議さです。私のお勧めは、梅 1kg に対して、氷砂糖 1kg です。これは、だいぶ多いほうですが、がっつりエキスが出ますし、心配するほど甘くはなりません。

ちなみに、青梅は生ものですから、買ってすぐに付け込んだほうが良いでしょう。そのために、ホワイトリカー、氷砂糖、保存容器などはあらかじめ用意しておくことをお勧めします。通販などは配送に時間がかかるので、材料の購入は計画的にしましょう。

作り方

梅酒づくりの良いところは、とにかく作るのが簡単だということです。果実酒の中でも簡単なレベルです。まず、失敗はしません。瓶の中に氷砂糖、梅、ホワイトリカーをぶっこんで放置しておけば完成します。

ポイントとしては、

  • 瓶を洗う(よほどのことがなければ腐らない)
  • 梅の実を洗って、ヘタを爪楊枝でとる(一応それくらいの下処理はする)
  • 氷砂糖は 1kg 使い切っちゃう
  • 1年間漬ける

これだけなんですが、一応セオリーとなる手順もご紹介します。

保存容器を洗う

洗って、アルコール消毒や熱湯消毒をして完全に乾かしておきます。正直に告白すると、私は消毒をしたことがありません。普通に洗剤で洗ってすすいで乾かすだけです。よほどのことがない限り、腐ったり、カビが生えたり、発酵したりということはありません。ずぼらな私でも失敗したことがありません。

梅を洗ってヘタを取る

青梅って、この時点から既にいい香りがするんですよ。洗った青梅から水分が飛ぶときに、同時に芳香も飛んでさわやかな香りがするんです。香りを楽しみながら丁寧洗って乾かしましょう。ヘタは雑味がでるので出来るだけ取ります。かわいいかわいい青梅ちゃん、と一個一個愛でながらチェックしましょう。洗ったときの水分はできるだけ取ります。

瓶の中に氷砂糖、梅、ホワイトリカーの順に入れる

よく、氷砂糖と梅を交互に入れるとかありますが、そんな細かいことはどうでもいいです。どうせすぐに氷砂糖は沈み、梅は浮きます。あとは、台所の下などの冷暗所に置いておくだけです。氷砂糖が溶けるまでは時折ゆすって攪拌しますが、もはや細かいことは気にする必要はありません。付け込んだ直後の瓶の愛らしさよ。冷たい瓶じゃなければ、ぬいぐるみのように抱きかかえて一緒に寝たいくらいです。

一年間放置する

ここが一番大事です。半年と一年ではやはり味の違いが分かります。私は、一年付け込んだものを、その後一年をかけて飲んでいます。私は、付け込み期間は一年くらいが、もっとも時間と味、香りのバランスが良いかなと決めつけています。長くつけるほど熟成するかもしれませんが、いくら密閉容器に入れていても香りやアルコールは徐々に飛んで行ってしまうので、ワインのように何十年物という考え方は当てはまりません。

飲み方

どう飲むかは好みですし、自分がおいしいと思う飲み方を模索すると良いですが、私のお勧めは、断然ソーダ割です。ソーダで割ると梅の芳香が引き立ちます。もともと、35度のホワイトリカーがベースですし、果実の味や芳香を楽しむ意味では、ストレートだと濃すぎて向かないと思います。本音を言えば、一年かけて作った梅酒をストレートで飲むのは贅沢すぎてもったいないというか。まあ、飲み方については先の話ですのでここまでにしておきましょう。

今年も漬けよう

今年も梅酒の季節が近づいてまいりました。ちなみに、今年は麦焼酎芋焼酎でつける予定です。氷砂糖はいままで通り 1kg 投入します。一年後に結果を報告するかもしれません。梅酒は、使う梅や、お酒、氷砂糖をアレンジすることで、毎年違った味を楽しむことができます。自分好みの梅酒を見つけてみませんか。